3月27日、女優の坂口良子さんが急死したという悲しいニュースが流れました。
死因は大腸がんを治療中の肺炎と言われています。まだ57歳であまりにも早いといえます。

大腸がんの場合は早期発見すれば多くの場合完治するといわれていますが、早期の大腸がんにはほとんど自覚症状が出ないとされています。そのため無症状の時期にいかに早く発見するか、がその後の経過を大きく分けることになります。

それでは早期発見のためには、私たちはどうすればよいのでしょうか?
大腸がんは50歳から増加していきますが、日本では日本対がん協会が40歳以上の成人に対し,年1回の大腸がん検診(便血反応検査,問診)を奨めています。

大腸がんの検診ガイドラインでは推奨グレードAとして便潜血反応検査が推奨されています。1000円程度という安価であり、食事制限なく簡単に受けられる検査です。これで異常がある場合は大腸内視鏡検査で出血部位の観察と細胞の検査が検討されます。

なお、症状がすでにある場合は「検診」ではなくて「診察」を受ける必要があります。
以下に公的参考サイトを記載します。大腸がん検診リーフレットが参考になります。
参考:独立行政法人国立がん研究センター がん予防・検診研究センター

今回の坂口さんの場合は大腸がんの中でも横行結腸がんということなので、位置的に発見が遅れた可能性があります。横行結腸にできたがんは便がまだ固くなっていないため(肛門から遠い)、便の形状などに影響を与えにくく早期発見が難しくなったのかもしれません。
謹んで哀悼の意を表します。